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サステナビリティ・トピックス
環境配慮型の新素材「Brewed Protein™(ブリュード・プロテイン™)」を展開するSpiberと取り組みを開始
  • 2023.11.01

株式会社TSIホールディングス(東京都港区、代表取締役社長:下地 毅 [以下:当社])は、環境課題解決への新たなソリューションとして注目される人工タンパク質素材「Brewed Protein™繊維」を展開するSpiber株式会社(山形県鶴岡市、取締役兼代表執行役:関山和秀 [以下:Spiber])と、「カーボンニュートラルへのチャレンジ」を目指したサステナブルな事業モデルの構築のため、本繊維を使用した製品生産の取り組みを開始しました。

当社は2050年にカーボンニュートラル実現を目指し、低環境負荷素材の使用を推進しています。
その活動の一環として、2023年秋冬シーズンの製品にSpiberが展開するBrewed Protein™繊維を使用することとなりました。Brewed Protein™繊維は、高級獣毛であるカシミヤ繊維と比較して、79%もの温室効果ガス(二酸化炭素だけでなく、メタン、亜酸化窒素などを含んだ温室効果ガス排出量の換算値で比較)の低減と、99%の土地、97%の水の使用量の削減が見込まれます(同社が2023年に公表したLCAレポートより。詳細はこちらより)。
また、本繊維は環境分解性を有することから、石油由来製品によるマイクロプラスチックの海洋流出による環境課題解決への貢献も期待されます。当社は今後も低環境負荷な素材を積極的に採用する等、事業活動を通じて環境負荷低減に寄与します。
当社においては本繊維を採用した製品を11月30日よりレディスブランド「ADORE(アドーア)」を皮切りに販売し、今後はグループ内のブランドに順次展開をしていきます。

左上: Spiber本社ラボにおける小規模微生物培養装置
右上: Spiber本社に隣接する発酵プロセスのパイロットプラント
左下: 独自に設計したDNAを組み込んだ微生物に、植物由来の糖類を 与え、発酵、
    精製工程を経て取り出されたBrewed Protein™ポリマー(粉末)。これを紡糸し繊維へと加工されます
右下: Brewed Protein™ポリマーと各種加工工程で成形された素材の例

  • Brewed Protein™️(ブリュード・プロテイン™️)とは
    植物由来のバイオマスを原材料に使用した微生物の発酵プロセスにより生産され、様々なアプリケーションへ活用できます。Brewed Proteinポリマーを紡糸したBrewed Protein繊維は、シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸、さらに上質でなめらかな肌触りのカシミヤや嵩高性に優れたウールのような紡績糸にも加工することができます。
    同繊維の生産規模が拡大していくと、Spiberが初期的な注力分野としているアパレル産業向けのテキスタイル用途において、例えば、高級獣毛でありながら、様々な環境リスクを指摘されているカシミヤ繊維と比較した場合には、温室効果ガスの排出量の大幅な縮小と土地や水の使用量の削減が、また、Brewed Protein 素材自体は環境分解性を有するため、最終製品の設計によっては石油由来製品によるマイクロプラスチック排出の課題解決への貢献が見込めるなど、従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供することができる次世代の素材として期待が寄せられています。

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