Stüssy Womenは、ストリートウェア全盛期のレファレンスをモダニストの視点によるコレクションへ変換し、またしてもストリートシーンの期待を裏切っている。洋服の中に見るはっきりとしたラインはコントラストカラーのステッチを用いて際立たせ、Wyatt Barn JacketやAvery Work Shirtなど多くのアイテムに独自の造形美を感じさせる。この手法によって実用的な印象を与えることはあっても、Stüssyのハンドスタイルロゴがコレクションを通して効果的に配され、武骨さを感じることはない。
全体を通してフレンチニューウェーブがレファレンスとして使用され、シルエットの多くはゴダール監督の『Made in the USA』やトリュフォー監督の『華氏451』に見るものに相似している。これを表す良い例として、Dakota Muscle TeeやRyder Track Dress、あるいはSage Mock Neckは、ビーチへ向かうブリジッド・バルドーと同様に、宇宙へ旅立つアンナ・カレーナにも不自由なくマッチする。私たち現代人もこれらのフィルムが制作された時代と同じ問題を抱えているため、伝統的なファッションの理想と未来への先見的な現実主義と美意識を融合させるプロセスから、よく似たヴィジョンが生まれるのは当たり前なのかもしれない。
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