販売子会社「㈱エス・グルーヴ」が発足

　 中期経営計画で掲げるとおり、当社グループの戦略的な最優先事項の一つは「販売力の強化」です。アパレルを中心とする小売市場を取り巻く環境が厳しくなる中、さらには服飾専門学校の学生数もこの５年間で急激に減少してきています。今後はデザイナーだけでなく、販売員の不足がこれまで以上に深刻になると想定されます。販売員を確保し、継続雇用によって離職率を下げることは、会社のみならずブランドにとっても至上命題です。

　「販売員のモチベーションの最大化」は、経営者である私にとって最重要課題です。付加価値の源でもあり、そのためには教育・研修、キャリアパス、報酬や福利厚生を含めた待遇のゴールデントライアングルをさらに改善していきます。ワークライフバランスの実現を目指し、アパレル業界においても最高レベルまで高めていくことが必要不可欠であると考えています。

　その達成に向けては、人財に対して積極投資、先行投資をしていきます。そして、9月1日に新設する㈱エス・グルーヴの革新的な機能である㈱フォーラルを主体とした派遣業を強化します。アパレル業界としては初の試みでもあり、労働者派遣事業の専門ノウハウをグループ横断的に幅広く活用することで、販売員の働き方の多様化を実現していきます。まずは㈱東京スタイル、㈱サンエー・インターナショナル、㈱TSIグルーヴアンドスポーツ３社でのスタートになりますが、しっかり実績を作り、将来的にはTSIグループ全体の販売業務を担う事業機能を視野に入れ、販売機能の活性化と効率化を進めてまいります。

　このたびの設立にあたっては、制度設計やビジョンなど新社長と綿密に打ち合わせを重ねてきました。定期的に行なっている店舗視察における現場の声も反映させていきますので、販売員一人ひとりが生き生きと働き続けられるよう、さまざまな制度や施策でサポートしていきます。